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爆死ではなかったが、吉田鋼太郎が壮絶自刃を熱演! 松永久秀の最期に涙こぼるる【麒麟がくる 満喫リポート】 | サライ.jp|小学館の雑誌『サライ』公式サイト - serai.jp

初回から登場していた吉田鋼太郎扮する松永久秀が、
豪快に散った。

今週放送の第40話を終えて、残り4話となった『麒麟がくる』。本願寺、上杉謙信に呼応して松永久秀が信長に反旗を翻した。平蜘蛛の茶釜とともに爆死という俗説が描かれるかと期待されていたその最期は、いったいどうなった?

* * *

ライターI(以下I):冒頭、要塞化した本願寺が登場しましたが、あれが寺院かと思いました。一瞬の描写でしたが、そのことを強く印象づけられました。

編集者A(以下A):中世を通じて、巨大な力を誇っていた比叡山延暦寺と本願寺という軍事宗教組織が信長(演・染谷将太)によって弱体化されました。そのことは後の歴史に対しては大きな功績でした。

I:劇中では、本願寺との戦いが続いていますが、そんな中で松永久秀(演・吉田鋼太郎)が信長に反旗を翻します。史実があるわけですから、こうなることはわかっていたことですが、なぜか衝撃でした。松永久秀は第1話から登場していた主要キャスト。はまり役だった吉田鋼太郎さんの熱演ぶりに感情移入してしまいました。

A:松永久秀と光秀(演・長谷川博己)が伊呂波太夫(演・尾野真千子)の仲介で面会します。そんなことありえない!といえばそういう場面なのですが、それを言ったら野暮という名場面になっていました。〈今日は呑みます!呑まずにはおられん!〉という光秀の台詞で、第1話で鉄砲を譲る、譲らんでやり取りしながら酒を酌み交わし、酔い潰れた光秀――。

I:そう! 青春期の光秀のことが思い出されたシーンでした。ここで光秀は、久秀に対して陣から抜けること、裏切ることがいちばんやってはいけないことだと強調していたのが切なかったですね。そのことをいちばん理解していた光秀がやがて裏切ることになるなんて、よほど腹に据えかねることがこれから起きるんだと思わされました。

A:〈よっ!〉と手をあげて挨拶するシーンや〈いいから座れ!〉と光秀に着座を促すシーンなどの「お約束」シーンもなんだか切なくなりました。

I:本当にそうですよね。私はこの辺から涙腺がうるうるしてきました。そして驚いたのが、名器蒐集に熱心な信長が熱烈に所望している「平蜘蛛の茶釜」を伊呂波太夫に託したことです。〈わしが負けたら光秀に〉という流れになりましたが……。

A:そう来たか!というシーンでしたね。いったいどういうことなんだ?といい意味でびっくりさせられました。

I:松永久秀は、大和の守護に自分と対立する筒井順慶(演・駿河太郎)を据えた信長の「人事」に不満を抱き、〈わしは寝返る!〉と雄たけびをあげたわけですが、〈信長おそるるに足らず!〉という久秀の出陣シーンは、圧巻でした。

A:人事というのは本当に厄介ですよね。これは戦国時代も今も変わらない。光秀もやがて同じ境遇に追い込まれるのか?ともとれるシーンでした。

I:そういえば、前週に大和の守護を望んだ秀吉(演・佐々木蔵之介)にも〈お前にはつとまらん〉と信長が一蹴していましたね。

平蜘蛛の茶釜を自分に託した松永久秀の真意に気付いた光秀(演・
長谷川博己)は、驚愕する。

【待望された「爆死」ではなかったものの……。次ページに続きます】

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