新型コロナウイルスの感染予防に、手洗いの重要性が見直されています。外出先から帰ったタイミングや、料理をする前、食事の前後、スマホを触った時などに手洗いをする回数が格段に増えた人も多いはず。そうした中、「固形石鹸なのに肌荒れしにくい」と人気なのが、発売から90年を超えるロングセラー「牛乳石鹸 カウブランド 赤箱」です。2021年は丑年ということもあり、カウブランドが若い女性を中心に注目を集めています。
箱のデザインが「おしゃレトロ」と好評
牛乳石鹸を製造・販売する牛乳石鹸共進社(大阪市)は、1909年(明治42年)に創業。28年、関西を中心に、しっとりとした洗い心地が特徴の「赤箱」の販売を開始しました。「青箱」はその21年後、関東でのシェアを広げるため、大きさを小さく、求めやすい価格にして発売されました。現在でも、関西は赤、関東は青が主流です。
「赤箱」「青箱」にはいずれも、草の上に立つ牛が1頭、描かれています。発売当時からデザインは大きく変わっておらず、スーパーなどで目にしたことのある人も多いでしょう。同社赤箱ブランド担当の木谷崇さんは「箱のデザインが『おしゃレトロ』でかわいいと好評です。丑年にちなんで、年賀状用のデザインをホームページで公開すると、SNSで話題になりました」と話します。「赤箱」「青箱」は、2016年にはグッドデザイン賞を受賞しています。
食用バターの保湿力をそのままに
人気の秘密は、なじみ深いパッケージだけではありません。しっかりと汚れを落とせる洗浄力がある一方で、しっとりした洗い上がりになる保湿力にもあるそうです。
同社によると、固形石鹸やボディーソープ、シャンプーなどの「洗浄料」と呼ばれるものには「界面活性剤」が入っています。界面活性剤は、水と油のように混じり合わない物質同士をくっつける働きをし、皮脂などを水とくっつけて洗い流すため、木谷さんは「手洗い回数が増えると、手や肌の保湿に必要な皮脂まで落としてしまい、手荒れや肌荒れの原因となることがあります」と注意を促します。しかし、固形石鹸は、洗浄料の中では洗浄力が比較的マイルドだといいます。液体タイプや泡タイプの洗浄料には様々な成分が含まれていますが、固形石鹸は成分数が少ないシンプルなものが多く、肌トラブルが起きにくいとされています。
牛乳石鹸には、新鮮な牛乳から作られている食用のミルクバターを配合。「赤箱」には、乾燥から肌を守る天然の潤い成分「スクワラン」も入っています。「赤箱」は、さっぱりした洗い心地の「青箱」に比べて多量のミルク成分を含み、手荒れや肌荒れを起こしにくいといいます。
「赤箱女子」は固形石鹸で全身しっとり
液体タイプや泡タイプが主流となっている洗浄料の市場で、固形石鹸全体の売り上げは減少傾向が続いています。しかし、牛乳石鹸の「赤箱」は、少しずつ売り上げを伸ばしています。
「赤箱」を愛用する女性が、16年ごろからツイッターなどで「赤箱女子」というハッシュタグを付けて投稿。「肌が白くなる」「毛穴が目立たなくなる」といった評判がSNSで拡散し始めました。
固形石鹸は添加物が少なく、安全性の面から肌の弱い人や赤ちゃんによく勧められることもあります。木谷さんは「おばあちゃんやお母さんから教えられて、使うようになったという人も多い」と説明します。「赤箱」の100グラムは100円、125グラムは120円(ともに希望小売価格、税抜き)とお手軽に買える点も女性の支持を集めています。
固形石鹸で丁寧な手洗いを
厚生労働省は、新型コロナを含む感染症対策の基本に「手洗い」を挙げています。「20秒以上かけて」「2度洗い」など、時間や回数の重要性も耳にするようになってきました。木谷さんは、「液体や泡タイプの石鹸は、便利だけれど、ちょっと手につけてすぐ水で洗い流してしまいますよね。その点、固形石鹸は自分で泡立てるため、自然に手洗いの時間が長くなる。その手間が、菌や汚れをしっかり落とすことにつながります。“モ~十分”と思わずに丁寧な手洗いを行ってください」と話しています。
(読売新聞メディア局 渡辺友理)
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