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大竹しのぶ主演で家族の確執描く「夜への長い旅路」4年ぶり舞台の大倉忠義が息子役(コメントあり) - ナタリー

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COCOON PRODUCTION 2021 DISCOVER WORLD THEATRE vol.10「夜への長い旅路」が6月に東京・Bunkamura シアターコクーン、7月に京都・京都劇場で上演される。

COCOON PRODUCTION 2021 DISCOVER WORLD THEATRE vol.10「夜への長い旅路」のキャスト。

COCOON PRODUCTION 2021 DISCOVER WORLD THEATRE vol.10「夜への長い旅路」のキャスト。

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「夜への長い旅路」は、“アメリカ近代劇の父”としても知られる劇作家ユージン・オニールの遺作で、自身の青春時代の家族の姿を描いた自伝劇。本作は、“海外の才能と出会い、新たな視点で挑む演劇シリーズ”として2016年にスタートしたシアターコクーンの「DISCOVER WORLD THEATRE」第10弾となる。演出を同劇場では5作目となるフィリップ・ブリーンが担い、翻訳・台本を木内宏昌が手がける。

劇中ではとある夏の日、タイロン家の確執が顕わになっていくさまが描かれる。息子を亡くしたことで麻薬の常習者になってしまった母メアリーを演じるのは大竹しのぶ。また、本作で4年ぶりの舞台出演となる大倉忠義が、アルコールに溺れて放蕩する長男ジェイミーに扮する。そのほか、結核を患う次男エドマンド役で初舞台の杉野遥亮、アイルランド系移民の俳優で金銭に執着する父ジェイムズ・タイロン役で池田成志が名を連ねた。

オニール作品には「喪服の似合うエレクトラ」以来の挑戦となる大竹は「家族のスリリングな会話劇から、今、その場で起こっている現実、愛や人生を目の当たりにしていただきたい。何か大きなものをズシッと受け止めた……、そんな感触を与えられる舞台を目指したいと思います」と意気込みを語る。そんな大竹との共演について、大倉は「ものすごいハードルだぞと……若干ひるみました(笑)」と明かし、「しのぶさんと同じ舞台に立ちたい人は山ほどいると思うので、こんな素敵な場所に誘っていただけて、本当にありがたいなと思います」と心境を吐露した。公演の詳細は後日発表される。

大竹しのぶコメント

ユージン・オニールの作品は「喪服の似合うエレクトラ」(2004年上演)以来、二度目の挑戦です。今回も精神を病みそうな作品で(笑)、“頬に手を触れる”とか“肩にかける”といった繊細なト書きの一つ一つに、孤独と愛があふれていると感じます。演出のフィリップがその意味を全部わかるように説明してくれると思うので、とても寂しいお話だけど、すごく幸せな舞台になると思います。フィリップの稽古場は、他の方へのノートを聞くだけでも鳥肌が立つくらい、本当に発見が多くて楽しいです。どんな道を通ってもいつかは到達点に辿り着ける、そう信じて皆で旅をしているような感覚。今回も役者4人とフィリップで、濃密な旅に出かけることになるだろうと楽しみにしています。

家族のスリリングな会話劇から、今、その場で起こっている現実、愛や人生を目の当たりにしていただきたい。何か大きなものをズシッと受け止めた……、そんな感触を与えられる舞台を目指したいと思います。

大倉忠義コメント

以前から、大竹しのぶさんに「一緒に舞台をやりたいね」とお声をかけていただいていたんです。今回やっと 実現する!思って、詳しい話を聞く前に「やります!」と即答し、後になって作品の内容や演出の方について の情報を知って、これはものすごいハードルだぞ……と若干ひるみました(笑)。でも映像にはなかなかない、演劇だからこそ出来る内容だと思うし、この作品にどっぷり浸かることで、自身のレベルアップにつなげていかなくてはと。しのぶさんと同じ舞台に立ちたい人は山ほどいると思うので、こんな素敵な場所に誘っていただけて、本当にありがたいなと思います。

今、多くの方が辛い状況にいると思います。芝居のテーマは重いかもしれないけれど、始まりから終わりまで、辛い現実をちょっとでも忘れて没入できる……、そんな体験をしていただけたら嬉しいですね。皆さんに豊かな時 間を提供できるよう、頑張りたいと思います。

杉野遥亮コメント

いつかは舞台をやりたいと思っていたので、今回の機会に感謝し、すごくワクワクしています。同世代の俳優 仲間に初舞台をシアターコクーンで……と話したら「え~!」、しかも大竹しのぶさんと……「ええ~!」さらに演出の方がイギリス人で……「えええ~!」というもっともな反応が(笑)。とにかくコトが大きすぎて、一周回って逆にフラットな気持ちになってきました。何も出来ないんだから怖がることもない、頑張るしかない。わからないことは「わからない」と言って、迷わずに聞いていこうと思っています。

作品は難しいけれど、このコロナ禍で僕も家族について見つめ直すところがありました。自分たちが楽しくい られる空間って何だろう、自分らしく生きるには……と考えた時にこのお話を読んで、けっしてかけ離れた物語じゃない、共感できるものは確かにあるなと感じて。今はとにかく、嘘や後悔なく一生懸命生きることをこの作品への準備と考えて、日々を過ごしていこうと思っています。

池田成志コメント

大竹しのぶさんと舞台を……と声をかけていただき、嬉しさと同時に怖いなという気持ちがありました。本当に豹変してしまう、スゴい役者さんですからね。で、どんな作品?と思ったら、これまた非常に深い、それぞれが鬱屈を抱える家族のお話で。コロナ禍の今、こんな重い話を~と思うかもしれませんが、僕は、演劇は多様であるべきだと思っています。僕自身、昨年末はとっても下品な明るい芝居をしていたけれ(笑)、今度は 180度違う舞台に参加できる。その幸せを噛み締めて挑みたいですね。

演出のフィリップさんについては、彼の作品に2度出演している三浦春馬君とお仕事でご一緒した時に「どん な人?」と聞いたことがあって。「メチャいい人ですよ!」ってすごく信頼していましたね。きっと舞台に対して誠実な人だろうからとても楽しみです。6月に社会がどうなっているかはわからないけれど、僕らはしっかり準備をしてお客様をお待ちします。劇場にいるあいだだけはコロナのことは忘れていただきたい。そんな時間をお届けできればと思っています。

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