町田演じる土方歳三は池田屋事件で功績を挙げた新選組の副長。幕臣になった栄一とある任務で出会い、同じ百姓出身ということもあって意気投合する。鳥羽・伏見の戦いで敗れるが、官軍に抵抗して各地を転戦。榎本武揚や栄一の従兄・喜作らと箱館に渡り五稜郭を占領するが、新政府軍との壮絶な闘いの中で戦死する。
町田は「幼少の頃、木刀を振りながら新選組のダンダラ羽織を一度は羽織ってみたいと思っていた自分に、『楽しみにしていな』と出来るならば伝えたい心持ちです」と声を弾ませた。「あまり広くは知られていない渋沢栄一と土方歳三の関わり、交わらなさそうな人との出会いによって、何か変化が起こり今の時代にもつながるなんて本当に面白いものだなと感じます」と思いを語り、「バラガキ、土方歳三の誠とは何だったのか、寄り添いながら自分なりに体現したいと思います」と力強く意気込んだ。
また俳優のディーン・フジオカが、主人公・渋沢栄一(吉沢亮)と同時代を駆け抜けた実業家、五代才助(友厚)役に起用された。
ディーンは、2015年に放送されたNHKの連続テレビ小説『あさが来た』の五代友厚役を務めた。実業家として奮闘する主人公のあさを支えたキーパーソンで、出演当時は視聴者に“五代様”と親しまれ、人気が急上昇。志半ばに早逝すると「五代ロス」と呼ばれる社会現象まで起きた。朝ドラと大河で同じ人物を演じることは珍しく、またも話題を集めることになりそうだ。
ディーン演じる五代は、薩英戦争で捕虜となるも釈放される。長年の長崎遊学から世界情勢に通じており、貿易による富国強兵を唱えて渡英。留学中にパリ万国博覧会の情報をいち早く得て、薩摩藩としての参加を実現し、幕府の威信を落とす。この時、幕府側の一員として参加していたのが栄一だった。後に「西の五代、東の渋沢」と称される実業家となる。
ディーンは「大河ドラマに初めて出演させていただけることをとても光栄に思います。そして、連続テレビ小説『あさが来た』の時と同じ五代友厚役を再び演じる機会をいただいたことを心からうれしく思うと共に、時を超えた不思議な縁を感じております」とコメント。
「日本の近代史において『西の五代』が『東の渋沢』とどう関わり、大阪経済復興に身を捧げたのか。その力強い生き様や、成し遂げた偉業について、視聴者の皆様と共に更なる理解を深めていけるよう『五代さん』を全身全霊で演じます」と力を込めている。
『青天を衝け』は、生涯に約500の企業を育て、約600の社会公共事業に関わった「日本資本主義の父」、晩年は民間外交にも力を注ぎ、ノーベル平和賞の候補に2度選ばれ新一万円札の顔としても注目される渋沢栄一が、幕末から明治へ、時代の大渦に翻弄され挫折を繰り返しながらも、近代日本のあるべき姿を追い続け、高い志を持って未来を切り開いていく姿を描く。
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