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建物から出るCO2が素材に。カナダの「石けんづくり」事例に学ぶ | 世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン - IDEAS FOR GOOD

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私たちが日常でよく使う、石鹸。CO2を回収して作った石鹸があると聞いたら、使ってみたいだろうか。

カナダ政府によると、同国では住宅、商業施設、オフィスビルから排出される温室効果ガスが、国全体の温室効果ガス排出量の17%を占めるという(※1)

そんなカナダの企業であるCleanO2は、建物の暖房から排出されるCO2を回収して作った、固形石鹸や液体石鹸を販売している。

固形石鹸の香りは、アーモンド、アロエ、ミント、バラなど様々で、1個8ドル(約1,100円)で販売されている。これらの石鹸を使っても、CO2が再び大気中に放出されることはないという。

どのような仕組みで、石鹸が作られるのだろうか。同社は、「CarbinX」という冷蔵庫2台分ほどの大きさのCO2回収装置に水酸化カリウムを入れ、CO2と反応させることで、炭酸カリウムを製造する。この炭酸カリウムを石鹸に加えると、石鹸の泡が柔らかくなるそうだ。

炭酸カリウムは石鹸以外に、洗剤や肥料にも使うことができる。商業施設などにCarbinXを導入して作った洗剤を、その場で活用できたら便利ではないだろうか。

同社によると、CarbinXを1台導入することで年間6~8トンのCO2を削減できる。これは、約300本の木が1年間に吸収するCO2量に相当するという。

「CarbinXを稼働させるのに、多くのエネルギーを使うのではないか」と気になる人がいるかもしれない。この装置は、暖房器具から出る排気ガスの熱と、CO2を反応させる際に発生する熱を回収し、建物を暖めるのに必要な温水を作る。これによって、エネルギーの回収量が消費量を上回るそうだ。

CarbinXは2022年7月現在、カナダ、アメリカ、日本に導入されている。日本では2021年に東京ガスが、同装置を使った独自のCO2資源化技術を開発したと発表した。同社は、顧客企業のCO2排出量削減を支援することを目指している。

CleanO2の石鹸の配送エリアは、カナダとアメリカだ。同社は配送時に排出されるCO2をオフセットするため、1回の注文ごとにマングローブの木を1本植えるという。

これらの地域に住んでいる人は、ぜひ石鹸を試してみてはどうだろうか。

※1 Helping Canada’s building sector go green
【参照サイト】CleanO2
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July 26, 2022 at 06:03AM
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