映画館の「新宿バルト9」は7月8日、「KINEZO予約についてのご注意」という告知をWebサイトに掲載して「鑑賞意思のない予約」にクギを刺した。9日に封切りした映画「100日間生きたワニ」を巡り、いたずら行為が横行したためと見られる。
バルト9は特定の人が同じ内容の申し込みを多数行い、購入意思のないものと判した場合は購入手続きをしない場合があるとし「規約に反する行為で当劇場に著しい損害が生じる場合、警察への届け出を行っておりますので、ご留意下さいませ」とした。
100日間生きたワニを巡っては数日前から、公開前にも関わらず映画サイトに低評価のレビューを書き込んだり、新宿バルト9の座席をいくつも予約して予約状況画面に「100ワニ」などの文字を書いたりと、一部ネットユーザーによる荒らし行為やいたずらが目立っていた。
多く映画館はオンライン予約時にクレジットカードなどで決済しないと確定できない仕様になっているが、バルト9は「あとから決済」を選択すると上映開始時刻の15分前まで(午後は30分前)に劇場の自動発券機などで精算すれば良い珍しい方式。クレジットカードを持てない学生などを中心に支持されてきた。
今回のいたずら行為はいわば良心的なシステムを悪用したもので、SNSでは利用者と見られる人から「二度と座席予約で遊ばないでほしい」など怒りの声も上がっている。
ネット上のデマで誹謗中傷を受けた経験があるお笑いタレントのスマイリーキクチさんは9日、自身のTwitterアカウントで「映画のレビューに中傷を書いたり、イタズラで座席を予約して、キャンセルして遊ぶと業務妨害罪になるかもしれません。『ノリ』と『空気』は凶暴化します。“こいつには何をやってもいい”と決めつけた群衆ほど怖いものはない。みんなもやっているから、自分もやる。この考え方を捨てましょう」と訴えている。
「100日間生きたワニ」は、漫画家のきくちゆうきさんがTwitterに連載していた4コマ漫画「100日後に死ぬワニ」のアニメ映画版。原作は2019年12月12日から20年3月20日までの100日間、きくちさんのTwitterに毎日投稿されて人気を集めた。最終話は214万いいねが付き、エンゲージメントは2億を超えたという。
しかしTwitterで最終話が公表された翌日(2020年3月21日)、作品の出版や映画化が発表されると最終話の感動の余韻にひたっていた一部のファンたちは、余韻が冷めない中での大規模な商業化の発表に反発、ネットで批判が集まる“炎上”状態になった。
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