2005年公開のハリウッド映画『SAYURI』への出演を機に、拠点をロサンゼルスに移し、女優・映画監督として新たなエンターテインメントを模索し続ける桃井かおりが、“緊急”帰国。天海は思わず「ひゃーーー! 私、大丈夫かな?」と、「ものすごい期待と楽しみ、緊張感」に見舞われたという今回の初共演について、2人そろってインタビューに応えた。
今回、桃井が演じるのは、50年前に人民の連帯を訴えた“7分間の演説”が伝説となり、「黒い女神」と呼ばれた活動家・大國塔子。その後は潜伏していた塔子が、なぜか50年経った今になって再び動き出し、ハイジャックを敢行。真壁有希子(天海)らキントリの取り調べを受けることになる。
「『緊急取調室』はロサンゼルスに行ってから、唯一見ていた日本のドラマ」という桃井は、「真壁に会いたかった。真壁に取り調べをしてもらいたい!」という思いから、出演オファーを快諾。天海とは以前プライベートで飲んだことがあり、「一緒に飲んでいてもこんなに気持ちのいい女はいないので、また会いたかったんですよ!」と明かす。
仕事では今回が初共演で、天海愛はさらに強くなったそう。「桃井かおり史上最高の女優! とにかく人柄が最高にいいし、知力がとても高い方なんですよ。台本の内容に関して、これだけしゃべれる女子に会ったのは初めて。すっかり惚れてしまい、撮影最終日には交際を申し込みました(笑)」と桃井節全開で天海を称賛した。
対する天海も、「私は交際期間がめんどくさかったので、『すぐ結婚してください!』とお答えしました(笑)」と返し、お互いに信頼し認め合っている相思相愛な感じ。「桃井さんは大先輩ですし、ほかの人には持ち得ない雰囲気を持った素晴らしい女優さん。“当たって砕けろ”精神で『体全体でぶつかって行っちゃえ!』と思い、撮影に臨みました」と、振り返った。撮影の合間には和やかに雑談しつつも、本番ではとてつもなくヒリヒリする対峙を熱演。特に撮影の最後3日間は本作のハイライトとなる取り調べシーンで、本番一発勝負の激闘を展開したという。
天海は「桃井さんから流れてくるエネルギーを、『私も、私も!』と押し返す…そんなエネルギーの交換ができたような気がして、すごくうれしかったです。実は、『本番一発勝負でやりたい』という私たちのワガママを、スタッフの皆さんにも聞いていただき、ちょっと神がかり的なシーンも作ることができたんですよ! すごく熱かったです!! 夢のような時間を過ごさせていただきました」と、興奮冷めやらぬ様子で語った。
桃井も「塔子にはこの50年間、自分に対してムキになってかかってきてくれる人なんていなかった。だから、ぶつかってくる真壁と出会い、ものすごく怒っているけれど、“ものすごく幸せな大喧嘩”をして、自分自身を発散することができるんです。実際に演じることで、またひとつ新しいテーマを突っ込めたんじゃないかな、という手応えを感じるラストシーンを撮ることができました」と、充実感をにじませていた。
すべての力と感情をぶつけ合い、魂が震える名シーンを次々と生み出した天海と桃井。第4シーズンの幕開けをショッキングかつ、エモーショナルに飾る、こん身の初芝居合戦を見逃す手はない。
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