2021年7月12日 0:00 1429
慣れ親しんだ欅坂46から改名し、グループとしてのカラーを刷新させた櫻坂46と、欅坂46のアンダーグループ・けやき坂46として誕生し、2019年2月より独立したグループとしての歩みを始めた日向坂46。同じ欅から枝分かれした2組は、それぞれ異なるオリジナリティを持つグループとして切磋琢磨を続けている。「W-KEYAKI FES.2021」では初日に櫻坂46、2日目に日向坂46が単独ライブを行い、3日目は2組が合流。2曲ずつ交互にパフォーマンスするスタイルで、会場に集まったBuddies(櫻坂46ファンの呼称)とおひさま(日向坂46ファンの呼称)を楽しませた。また「W-KEYAKI FES.2021」では体調不良によりしばらく活動を休止していた櫻坂46の尾関梨香、日向坂46の佐々木美玲が復帰。ステージ上で元気な姿を見せた。
関東で広範囲に雷雨が轟く中、富士山の麓のコニファーフォレストは好天に恵まれ、開放的なライブ空間には夏雲から晴れ間が覗いていた。櫻坂46の菅井友香、日向坂46の佐々木久美という両グループのキャプテンによる場内アナウンスで「たくさんの水に濡れる可能性」が示唆され、2人の「みんなで最高のライブにするぞー!」という掛け声でライブはスタート。勇壮なSEに乗せて両グループのメンバーがメインステージ上に横1列に勢ぞろいしたところで、ステージの左右に設置されたウォーターキャノンから強烈な水しぶきが放たれる。観客は声援代わりに白と空色の2色のスティックバルーンを叩き、2グループを熱烈に迎え入れた。
それぞれライブに向けての意気込みを話すと、まずは櫻坂46のターン。「ぶちかますぞー!」と雄叫びを上げた山﨑天がセンターを務める「それが愛なのね」で合同ライブの火蓋は切って落とされた。ウォーターキャノンの水しぶきが1曲目から櫻坂46のパフォーマンスを盛り立てる。藤吉夏鈴をセンターに据えた「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」では、藤吉を糸で縛り付けるインパクトあるフォーメーションダンスが場内の観客および生配信視聴者の目を惹き付けた。MCでは前日の7月10日に20歳になった森田ひかるをメンバーと観客で一緒にお祝い。森田は「初日は10代最後、今日は20歳になって最初のライブなんです。今日は大人森田で」と、これまでとは違う自分を見せることを予告した。小林由依は次に登場する日向坂46の1曲目を「大好きな曲なの。かかった瞬間に踊っちゃう」とある曲の独特の振り付けを真似て予告する。期待が膨らむ中、ステージ後方の階段にV字の陣形を作って登場した日向坂46は、小林の予告通りの「ドレミソラシド」でライブをスタートさせると、花道を駆けてセンターステージへと移動。さらに「ソンナコトナイヨ」とシングル表題曲を連発した。
前日には合同で壮行会を行い、グループの垣根を超えて交流を深めたという2組。日向坂46のメンバーは櫻坂46との仲睦まじい舞台裏での様子をうれしそうに話し、櫻坂46の次なるパフォーマンスへとパスをつなげる。T字に伸びる花道の右側に設置されたサブステージに現れた櫻坂46は、20歳の森田がセンターを務める「君と僕と洗濯物」を披露。さわやかなサウンドに乗せて花道を軽やかにスキップし、センターステージへと移動すると、噴水が上がる中で「Plastic regret」を歌った。その間に左右両サイドのサブステージに分かれて移動した日向坂46は、観客にスティックバルーンを使用したウェーブを要求する。横に広いコニファーフォレストで圧巻のウェーブが展開され、日向坂46メンバーは大興奮。ハイテンションなままT字の花道やメインステージ左右の櫓に目一杯広がって1stシングル表題曲「キュン」を歌い、ポップな「アザトカワイイ」へとつなげて場内を沸かせた。櫻坂46の武元唯衣は「うちにも“アザトカワイイ”メンバーがいるんですよ」と田村保乃の名を挙げ、「アザトカワイイひと言」を要求。田村は戸惑いながらも囁き声で「好きだよ」とつぶやき、ファンを悶絶させる。武元は「2期生だけじゃなくゆいぽんさんも」と先輩・小林由依にも「アザトカワイイひと言」を求め、クールな小林は「覚えとけよ……」と嫌がりつつ「キュン」の1節「可愛い」を披露した。その後、藤吉の「この曲は本当に私にとって大切な曲になりました」というひと言から、櫻坂46は藤吉がセンターを務める「偶然の答え」をパフォーマンス。歌詞の世界観をドラマチックかつ繊細なダンスで表現する。続く「半信半疑」では一転クールな表情と勇ましいダンスで観客を魅了した。
コニファーフォレストは欅坂46のライブシリーズ「欅共和国」でおなじみの会場だが、続くMCを任された日向坂46の3期生4人は、コニファーフォレストでのライブは今回が初体験。これまで屋内のステージしか経験したことのなかった森本茉莉は「いつもの100倍楽しい」と開放的な野外ライブに大喜び。山口陽世は1日目の櫻坂46のライブに感動し、さっそく全部の楽曲をダウンロードしたという。また上村ひなのは、かつて一緒にオーディションを受けて仲よくなった櫻坂46の遠藤光莉との2年ぶりの再会を喜んでいた。同じくコニファーフォレスト初体験となった櫻坂46の新2期生6人は、やはり巨大な野外ステージと会場に大興奮で、大園玲は「お水バズーカで大きい虹がかかったんですよ。見ましたか?」とウォーターキャノンの水しぶきから虹が発生していたことをハイテンションで伝えた。続く日向坂46のパフォーマンスは、加藤史帆がセンターを務める「膨大な夢に押し潰されて」、金村美玖センターの「青春の馬」というシングルのカップリングナンバー2曲。ここまでシングル表題曲を中心にライブを展開してきた日向坂46は、Buddiesに向けて豊かなバリエーションをアピールした。気付けば場内は夕焼けで赤く染まっており、加藤は「こんなにきれいな夕陽の中で……」とうっとり。潮紗理菜も「夏の思い出がもうできたなって」と感慨深そうにつぶやいた。
メインステージに入れ替わりで登場した櫻坂46は、青い月の映像をバックに「ブルームーンキス」を披露。「思ったよりも寂しくない」では山﨑がクールなラップを決めた。齋藤冬優花は「次の曲、先に言っちゃうけど『JOYFUL LOVE』なんですよ。Buddiesの皆さん、この曲で会場が虹色に輝くことをご存知ですか?」と、次に日向坂46が歌う「JOYFUL LOVE」で恒例となっているおひさまの演出に触れる。日向坂46が「JOYFUL LOVE」を歌い始めると、客席には7色のペンライトを使った大きな虹が出現。配信映像でも遠景で圧巻の光景が映される。日向坂46はさらに最新シングル表題曲「君しか勝たん」へとつなげ、場内をハッピーなムードで満たした。菅井と佐々木の両キャプテンがそれぞれパフォーマンスを称え合い、いよいよラストスパートへ。ここまでシングルのカップリング曲のみで攻めていた櫻坂46は、ここで改名後の第一歩を飾ったシングル表題曲「Nobody's fault」を投下。白いスーツ風のクールな衣装に着替えた櫻坂46は、豪快に火柱が上がる中でパフォーマンス。センター森田が激しいシャウトとジャンプを決める。これに対し日向坂46がアッパーなダンスチューン「キツネ」で応戦すると、櫻坂46は間髪入れずに「Buddies」を歌う。場内がすっかり夕闇に染まった中、水蒸気とスモークと無数のライトが美しい光景を作り出した。センターの山﨑は「Buddiesの皆さん、そしておひさまの皆さん、こんなに美しい景色を私たちに見せてくれてありがとうございます。これからも一緒に坂道を駆け抜けてくれますよね? 着いてきてくれますよね? みんなのことが大好きー!」と思いの丈を叫んだ。
日向坂46「NO WAR in the future 2020」の激しい四つ打ちのキックが場内の熱気を否応なく高め、メンバーは開放的に叫ぶように歌う。櫻坂46が最新シングル表題曲「BAN」で迫力のフォーメーションダンスを見せると、客席はペンライトで一面燃えるような赤に染まる。怒涛のラストブロックは日向坂46が“ひらがなけやき”時代から歌い継ぐ「誰よりも高く跳べ!2020」で締めくくられ、メンバーは花道を駆け回ったりトロッコで通路に飛び出したりと大騒ぎ。最後は2グループが集い、欅坂46とけやき坂46の合同ソングとして作られた「W-KEYAKIZAKAの詩」を合唱。場内は欅坂46のイメージカラーである緑色のペンライトで染まった。菅井は「同じ欅坂46から生まれたグループとしていい関係を築きながら高め合っていきます」とコメント。佐々木も「またここに集まれるようがんばっていきます」と2組の友情を誓った。およそ3時間におよんだ2組のコラボステージはこれにて終了。櫻坂46、日向坂46がそれぞれ最後の挨拶をすると、上空に大きな花火が打ち上げられた。
この記事の画像(全32件)
W-KEYAKI FES.2021
2021年7月11日 富士急ハイランド コニファーフォレスト セットリスト
01. それが愛なのね /
02. なぜ 恋をして来なかったんだろう? / 櫻坂46
03. ドレミソラシド /
04. ソンナコトナイヨ / 日向坂46
05. 君と僕と洗濯物 / 櫻坂46
06. Plastic regret / 櫻坂46
07. キュン / 日向坂46
08. アザトカワイイ / 日向坂46
09. 偶然の答え / 櫻坂46
10. 半信半疑 / 櫻坂46
11. 膨大な夢に押し潰されて / 日向坂46
12. 青春の馬 / 日向坂46
13. ブルームーンキス / 櫻坂46
14. 思ったよりも寂しくない / 櫻坂46
15. JOYFUL LOVE / 日向坂46
16. 君しか勝たん / 日向坂46
17. Nobody's fault / 櫻坂46
18. キツネ / 日向坂46
19. Buddies / 櫻坂46
20. NO WAR in the future 2020 / 日向坂46
21. BAN / 櫻坂46
22. 誰よりも高く跳べ!2020 / 日向坂46
23. W-KEYAKIZAKAの詩 / 櫻坂46、日向坂46
全文を表示
からの記事と詳細
https://ift.tt/3hWADxc
エンタメ
Bagikan Berita Ini
0 Response to "櫻坂46×日向坂46、同じ欅から生まれた2組がそれぞれの進化を見せた「W-KEYAKI FES.」(ライブレポート / 写真32枚) - ナタリー"
Post a Comment